

サニールーフ・竹原好久社長のインタビュー
道内の勾配屋根市場が激変している。従来の板金屋根以外に、石付き金属瓦タイプ、アスファルトシングル、さらには陶器瓦まで登場し、消費者の関心も高まってきた。ここでは、石付き金属瓦の魅力について探ってみた。

| 北海道の住宅屋根は、形状が変わることはあっても長年の間、板金屋根が主力だった。しかし、材料価格の上昇やデザイ性を求める声などがあり、最近は多様な屋根材が使われ始めている。 その1つが石付き金属瓦だ。ニュージーランドのAHIルーフィング社が一番有名で、日本でも十数年前から販売を始めた。瓦や杉板調にプレス加工したガルバリウム鋼板に色付きの天然石を砕いて焼き付けており、表面はザラザラしたマットな仕上がりで高級感がある。 |
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| 同社は10年前に道内の公的研究機関に依頼して急勾配の十寸屋根の実験住宅を建ててフィールドテストを行い、冬シーズンを通して屋根上の雪が落ちないことを立証した。現在では、雪止め金具と同等の効果がある屋根材として札幌市などから認められている。 屋根施工会社から見た場合、施工性や屋根材としての性能など、石付き金属瓦をどう評価しているのか?5年ほど前から使い始めた サニールーフ(札幌市)の竹原好久社長に話を聞いた。 |
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サニールーフは、大手ハウスメーカーから地場工務店まで幅広い顧客を持つ屋根工事会社。竹原社長によると、戸建住宅の屋根は現在8割がスノーダクトタイプ。残りの2割が勾配屋根だ。この勾配屋根の半分がAHI社の石付き金属瓦「コロナ」や「ミラノ」だという。
-石付き金属瓦を使い始めたきっかけは?
最初は住宅会社からの問い合わせでした。「石付き金属瓦の価格はわかるかい」と電話をいただいたのです。お施主様の希望ということでしたが、それまでは板金屋根しか施工したことがなかったので正直とまどいました。
しかし、自分なりに調べて「これはいけるんじゃないか」と思い、やってみることにしました。施工はそんなに難しくないし、雨仕舞いが良いのが施工していて一番気に入った点です。
-「雨仕舞いが良い」とはどういうことですか? 落雪防止タイプの勾配板金屋根は、ハゼ部分に微妙な勾配をつけることで車庫や玄関など絶対水を落としたくない部分を避けて水を落とすことができるというメリットがあります。こうした板金屋根は、ご存じのように屋根表面で止水します。「ハゼ」がきっちり締まることで水が躯体内に入らないのです。 |
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| しかし、ハゼは万能ではありません。特にハゼ直下の破風部分は納まり上すき間ができる可能性があり、シーリングが切れると防水上の弱点になってしまいます。これに対し石付き金属瓦は、裏が空洞になっていて野地板と密着しないことや、下葺き材は止水性の高いゴムアス系を使いますので万が一裏を水が走っても心配がありません。 また、落雪防止のためにハゼを高く立ち上げたタイプの勾配板金屋根では、雪融け水はハゼを横方向に水勾配をつけて一方向に集めて樋で受けますが、ハゼの働き巾は300㎜程度のため、屋根幅が10mもあると、水勾配は100分の3以下となり、途中で溜まって凍ってしまい氷堤ができる可能性があります。そこで当社はこれまでルーフヒーターを埋め込むなどの対策をしてきました。 これに対し石付き金属瓦の場合は水が軒先に向かって均等に流れますので途中で溜まることがなく、ルーフヒーターは必要ありません。 エンドユーザーが「いいな」と思うデザインはもちろん、我々からは雨仕舞いの良さで石付き金属瓦をお勧めできます。 石付き金属屋根を知らない設計者もまだいますね。 認知度がかなり高まってきたとはいえ、未だに隣地と距離の取れない狭小地ではスノーダクト屋根しか選択肢がないと考えている設計者も多いのです。 また、そうした場所で石付き金属屋根を採用する場合、近隣にはきちんと説明してご理解いただくことも重要です。もっともっとこの石付き金属瓦の良さをアピールしたいですね。 |
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-石付き金属屋根は高いというイメージがあります。
条件によっても違ってくるので一概には言えませんが、無落雪タイプの勾配板金屋根と比べるとほぼ同じと言っていいと思います。というのも、先ほどお話ししましたように、無落雪タイプの勾配板金屋根では、ルーフヒーターの施工と雨樋の施工が必須で、さらに冬はヒーターの電気代がかかります。これらのコストを考えると、石付き金属屋根とトータルコストでは変わらないと思います。また、石付き金属屋根は色褪せがほとんどないので塗り替える必要がありません。
